ここから始まる、
あたしの新しい生活。
希望にこたえて、
死神への第一歩。

死神になることを決めたあたしは、真央霊術学院に入った。
霊圧が高かったし、斬魄刀も持ってて、しかも始解もできてたから、即座に一組入りが確定した。

桜が満開の季節、入学式が行われた。
此処に来てまだ二ヶ月余りしか経ってないのに、あたしは焦って、すぐに入ることにした。
如月には、此処に慣れてから入るように言われたが…
周りを見渡すと、ほとんどの人があたしより年上だった。
時々、ちらちらと、同い年のような人や、あたしより年下の人も見かけた。

一組と言えば、現世で言う特進クラスのようなものだった。
それにしても、色々な人がいた。
あたしが来た、流魂街の第一地区より治安の悪い、または数字が上の所から来た人も結構いたし、何よりも、一目で貴族出身だと分かる人達がいた。

あたしが此処に来て、初めて作った友達。
幸(ゆき)に黎明(あきら)。

 

幸は容姿端麗で、男子が見惚れるタイプ。見た目が、十代後半のお姉さんのよう。髪は、あたしと同じ黒。光できらきらと反射する。目はどこまでも澄み切った青で、見てると、なんかその目に貫かれるようだ。そして、幸は上級貴族。でも、そこらにいる貴族のように、あたし達を見下したりはしなかった。むしろ、喜んで、友達にもなってくれた。

 

黎明は男。見た目あたしと同じくらいの十三。でも、此処での時間の進みは遅く、実は戦後まもなくに死んだそうだ。生きていたら、あたしのおじいちゃんくらいの年齢らしい。それでも黎明は明るく、いつでも場のふいんきをなごませてくれた。明るい茶色の短い髪と、鷲のような黄色の目なのに、それがまた、きれいだった。出身地は北流魂街の五十五地区だから、あたしの想像を絶する環境らしい。黎明曰く、戦争を経験した人は、それでも耐えられる、とのことだ。

 

ちなみにあたしは20世紀末に生まれて、中学二年の十三歳で亡くなったから、平和の時代を生きた人。容姿は普通よりちょっといいくらい。興味のあることには行動力があって、成績は優秀かな?髪と目は共に漆黒。髪は僅かにウェーブかかって、それを一つに後ろでまとめてる。背は、亡くなる前に成長が止まって、165cm。

授業は想像していたように、厳しかった。いきなりレポート何枚と言われても、そういうことには慣れてない。でもあたしはがんばってそれらをこなしてきた。 しかも、筆を使うことに慣れるのに、時間がかかった。死神になったら、絶対にシャーペンを薦める、と心に決めた。一応しくみは分解して調べたことがあるから作れる。

休日には黎明と幸の家に行ったこともある。
教科書に出た、殿様のお屋敷みたいで、精一杯感嘆した。
他にも、黎明が見つけた甘味処でお餅を食べたりもした。醤油味以外の和菓子はすべて嫌いだったが、そのおかげでなんとか克服したようだ。
あたしが見つけた、花が咲き乱れる崖。そこからそよ風をあびながら、ソウル.ソサエティーを一望するのは気分がさっぱりとした。話ももっとはじける。


たまには、先生のだらだらした話を聞きたくないと、一緒になって、さぼったこともある。

あっという間に一年が経って、
あたしは、実感した。
此処でも、いいことが起こるんだな。
楽しいこともあるんだな。
なんか普通の学校生活を送ってるみたいだ。

楽しいことをしていると、時間は早く流れるものだ。
気がついたら、最上級生の六年になっていた。

 

 

 

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